時給制ラヴァーズ
第7章 7.ヴァージンペーパー
「天」
割といい答えじゃないかと自己満足に浸っていた俺は、慶人に名前を呼ばれて我に返る。
俺の視線の先でなぜか席を立った慶人は、俺の横へと回り込んできてフォークを持つ手を掴んだ。
「しよ」
そしてもう片方の手でそのフォークを取り上げテーブルに置く。それと同時に少し強めに握った腕を引っ張られた。
いつもはもっと雰囲気で誘ってくるのに、珍しくストレートだ。
「え、いいけどこれ食べてからにしようよ。せっかく作ってくれたの美味しいんだから」
「やだ」
ほとんど食べているとは言え、残すなんてもったいない。いつもなら「じゃあ後で」と引いてくれるのに、なぜか慶人は俺の言葉を聞き入れずもう一度腕を引っ張った。
「やだって、なにそのガキっぽい言い方。ちょっ、慶人!?」
それでも俺が動かないとみると、今度は俺を引き上げるようにして強引に立たせ、腕を掴んだまま歩き出してしまった。向かう先は寝室だ。
なにをそんなに焦っているのか、いつもとは違う態度の慶人に戸惑っているうちに、半ば力ずくでベッドに押し倒される。ぎしりと音を立ててベッドに乗ってきた慶人の顔は、いつもとは違う意味で恐い。
割といい答えじゃないかと自己満足に浸っていた俺は、慶人に名前を呼ばれて我に返る。
俺の視線の先でなぜか席を立った慶人は、俺の横へと回り込んできてフォークを持つ手を掴んだ。
「しよ」
そしてもう片方の手でそのフォークを取り上げテーブルに置く。それと同時に少し強めに握った腕を引っ張られた。
いつもはもっと雰囲気で誘ってくるのに、珍しくストレートだ。
「え、いいけどこれ食べてからにしようよ。せっかく作ってくれたの美味しいんだから」
「やだ」
ほとんど食べているとは言え、残すなんてもったいない。いつもなら「じゃあ後で」と引いてくれるのに、なぜか慶人は俺の言葉を聞き入れずもう一度腕を引っ張った。
「やだって、なにそのガキっぽい言い方。ちょっ、慶人!?」
それでも俺が動かないとみると、今度は俺を引き上げるようにして強引に立たせ、腕を掴んだまま歩き出してしまった。向かう先は寝室だ。
なにをそんなに焦っているのか、いつもとは違う態度の慶人に戸惑っているうちに、半ば力ずくでベッドに押し倒される。ぎしりと音を立ててベッドに乗ってきた慶人の顔は、いつもとは違う意味で恐い。