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君と優しさはずるい

第13章 治療


「せな〜?優兄が来たよ〜、体調はどうかな〜?」

俺はベットに潜る星菜に近づいて声をかけた。

星菜はベットの中に潜って静かに泣いていた

「せな〜?どうしたの〜?何があったか優兄に話してくれる?」

俺は星菜のベットの上に腰をかけて布団をそーっとめくってせなの頭を撫でた

「ヒクッ…優兄…グスッ…ヒクッ…」

まぁ玲がある程度話して話はまとまったんだろうな

「とりあえず泣きやも?」

少しすると星菜は落ち着いてきた

「なんで今星菜は泣いてるの?」

「ヒクッ…わかんないグスッ…でも先生グスッ…怒らせたヒクッ…悲しい顔させたグスッ…泣」

少し頭がぐちゃぐちゃになったのかな?星菜は玲を騙して怒らせたことを後悔しているのかな

まぁあとは診察の涙と治療が嫌だなって思う気持ちかな

「とりあえず玲にはちゃんと謝った?」

星菜は首を横に振った。

「じゃあ次玲に会ったら1番に謝ること!いい?」

星菜はうんと頷いた

「じゃあこのお話はもう終わり!星菜ももう泣かない!それでこの前星菜診察と検査頑張ったでしょ?ご褒美あげたいから何か欲しいものとかある?」

星菜は涙を袖で拭いて考え始めた

星菜物欲ないから特にないとか言いそうだな。

「ん〜特にないかも…」

ほらね

星菜はハッとした顔でこちらを見た

「あっそういえばこの前私の好きな作家さんの最新刊と私のお気に入りの本の下巻が発売されたからそれが欲しいかな」

星菜はキラキラと目を輝かせて言った。

「わかった。じゃあそれ買ってくるな〜、優兄はそろそろ戻らないといけないからもう行くね〜、またね〜」

俺は星菜に手を振って小児科へと戻った


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