君と優しさはずるい
第13章 治療
「うッ…オエッ…ハァ…ハァ…オエッ…」
まただ。清水さんが部屋を出てしばらくするとまた吐き気が来た
はぁキツっ…今何時だろ…12時すぎてる…そろそろ先生外来終わる
私は無理やり吐き気を我慢して洗面所まで歩いていき口をゆすいだ
もちろん我慢するだけじゃ吐き気は止まらない
私はベットに戻ってベットをもう少し上げた
横になってれば治るはず。そして横になった
時間が経つと吐き気は小さくなったが治ってはいなかった
トントン
先生かな
私はドアとは反対の方を向いて横になった
先生がどんどん近づいてくる
そして先生は何も言わずに首やおでこに手を当てた
「熱は無いな。でも顔色悪い。今吐き気我慢してるでしょ?」
いつもなら言い返したり首を振ったりして違うって主張するけど絶賛吐き気我慢中だからそんなことできない
私がずっと黙って先生と反対側を向いていると先生が私の向いている方に回ってきてガーグルベースをもってそのまま私の胃を少し強めに押した
無理…我慢できない
「オエッ…うッオエッ…ハァハァ」
私は涙目になって先生を睨んだ
先生は顔を変えずに何度も強めに私の胃を押す
その度に私は何度も強めの吐き気に襲われた