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君と優しさはずるい

第13章 治療


「もうヒクッ…ハァ…や…めハァ…て…うッオエッ…ヒクッ」

星菜は涙を流しながらぐったりとして俺に訴えかけ、俺の手を腕を掴んで拒否した



清水さんから聞いた話では頭痛があって熱は無いけど血圧が低めと聞いた。ちゃんと言えて偉いなと感心しながら星菜の部屋に入るが星菜はぐったりと窓側を向いて横になっていた

異常なほど上がったリクライニング。そして星菜の手元にはガーグルベースが置いてある

吐き気も出てるな。とりあえず近づいて熱がないかを確認した

暑くはないから熱は無い。でも顔色が悪すぎる。たぶん今も吐き気を我慢してるんだろうな。顔面蒼白だし

とりあえず俺が吐き気あるか聞いたがいつもなら「ない」と即答なのに動くことも喋ることもなかった

これ結構我慢してるな。とりあえず我慢するより出した方が楽だと思ってガーグルベースを口元に持っていき、無理やりだが胃の当たりを強く押した

すると星菜は嘔吐き始めた。しかし出ることはなかった

吐き気が少し落ち着くまで待った。星菜は俺の方を涙目で睨んだ

吐き気があっても出ないのかそれともわざと出さないようにしているのか…俺にはまだ分からないから数回押してみた

何度押しても出てこず、嘔吐くだけ。1番きつい状態だな

星菜ももう涙を流しながら嘔吐き、俺の腕を掴んで阻止しようとした

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