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君と優しさはずるい

第15章 副作用②


「先生!咲月先生!起きてください!」

ん……?桃田さん?

俺は起き上がって目を擦った

「どうされました?何か問題でも?」

桃田さんは少し慌てたように言った

「せなちゃんが熱39.7も出してて脱水症状がでてますよ!」

俺は星菜という単語を聞いてすぐに眠気が吹っ飛んだ

熱高いな…

「わかりました。すぐに行きます。熱以外に症状はありましたか?」

「頭が痛いと言ってました。あととりあえず暑いとも言ってました」

暑いなら一安心かな

俺と桃田さんは話しながら医局を出た

「そうですか。とりあえず、保冷剤と解熱剤の座薬頼んでもいいですか?」

「わかりました。」

そして俺は先に星菜の部屋へと向かった


トントン

俺は部屋に入り、星菜に近づいた。

顔が真っ赤だな…

「星菜?大丈夫か?」

星菜は重い瞼を少し上げてこちらを見上げた

「…せんせ…だいじょ…ぶ……」

俺はさりげなく星菜のおでこと首を触って体温やリンパの腫れがないかも見た

「きついな。すぐ楽になるから少しだけ先生と頑張ろうな」

星菜も察したのか熱で元々うるうるだった目をさらにうるうるにさせすぐに涙がこぼれ落ちそうだった

星菜も体が結構きついせいか、いつもなら嫌だって言うのに言わなかった

俺は星菜の頭を優しく撫でた

すると星菜の目からは瞬きと同時に1粒の涙がこぼれ落ちた。

トントン

「失礼します」

そして桃田さんも来た。早速始めるか


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