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君と優しさはずるい

第15章 副作用②


あからさまに嫌な顔するな…苦笑

昨日変なこと言ってない?ってすごく不安そうな顔で聞いてきたから安心させるために嘘ついたらすごく安心して嬉しそうな顔してた

吸入って言葉聞いた途端絶望の顔。さっきの笑顔はどこに行ったのか…笑

「やらないはなしだから。逃げるのもダメ。とりあえずご飯食べ終わって薬飲んだ後にする予定。わざとご飯ゆっくり食べたりとか薬を飲まなかったりとかしても無駄だから。あんまり変な抵抗すると強制的にさせるから」

とりあえず星菜に脅しの意味も込めて言った。脅しっていうかこれぐらい言わないと星菜は何するか分からないし、後から嫌々言われてもどうしようも出来ないから

星菜はしょんぼりして下を向いてた

ちゃんと話聞いてたかな?以外と人の話全然聞いてないところあるし

「星菜わかった?わかったなら返事をしなさい」

「はぃ……」

小さな声で星菜は返事をした。

あからさまに落ち込むから俺も少し可哀想になった

「今日3回吸入頑張ったら星菜が大好きなプリンあげる。いつもは乳製品は控えてって言ってるけど今日は特別」

俺は星菜の頭をポンポンと撫でながら言うと嬉しそうな顔で俺を見上げた

でもすぐに複雑そうな顔になった

プリン食べたいけど吸入したくないって気持ちが混ざってるのがすぐに分かる

「大丈夫。星菜なら頑張れる。約束だからな」

俺が星菜の頭をポンポンと撫でていると清水さんが朝食を持ってきた

「失礼しま〜す!朝食をお持ちしました」

そして清水さんは会釈して直ぐに部屋を出ていった

星菜も小さな声でありがとうございますって言ってた

「まずはちゃんと朝ごはんを食べれる分だけでいいからちゃんと食べること。もしお粥が食べれないなら桃のゼリーが冷蔵庫に入ってるからそっち食べてもいいよ。お薬も飲み終わったらナースコール押して」

そして俺は星菜の部屋を出た


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