君と優しさはずるい
第3章 優兄の診察
「せな?和兄達も帰ってきたから頑張るよ」
「ヒクッ…やだグスッ…いや〜ヒクッ泣」
星菜自身も逃げられないってわかっているからもう泣くことしか出来ない
俺はそんな星菜を頭を撫でてあげることぐらいしかできない
「嫌だな…大丈夫大丈夫…今日は診るだけだから」
そして2階から和真が降りてきた
「和室もう準備してある?」
和真が俺に尋ねた
「たぶん真凰が準備してくれてると思うけど見てみて」
そして和真が和室を見た
「準備してあったよ」
「おっけ〜、せな?和兄も準備できたみたいだから今から少しだけ頑張ろうね〜」
和真は近くに置いてあった優真の診察セットの入ったカバンを持って先に和室へと行った
そして俺は星菜を抱き上げて和室へと運ぼうとした
「ヒクッ…グスッ…優兄やだよ〜ヒクッ…グスッママ〜やだ〜泣」
星菜が母さんのことママと呼び始めたな…星菜が母さんのことママって呼び始める時はメンタルが結構やられているときだ
ここであえて母さんには声をかけないようにしてもらっている。ここで母さんが声をかけたらますます星菜が母さんに甘えて診察が出来なくなるから
「大丈夫大丈夫、ママは後でな〜、抱き上げるよごめんな〜」
そして星菜を抱き上げて和室まで運んだ