君と優しさはずるい
第5章 After Time
お風呂から上がると颯真と真凰が星菜を寝かせてくれていたため少しゆっくりして9時前になると星菜のもとへ行った
和室には真凰がいて、小さな明かりで勉強していた
「まお?今から星菜にお薬入れて俺もここで寝るからそろそろ自分の部屋に行きな」
真凰は頷いて自室へ行った
俺はクローゼットから敷布団と掛布団、枕を出して星菜の隣に敷いた
音で星菜は目覚めたみたいだった
「ん…ゆ…に?…」
「星菜?ごめんね、起こしちゃたね、今日優兄は星菜の隣で寝るから何かあったら遠慮なく起こしてね〜」
そして布団を敷終わると俺は星菜の熱を測った
「せなちょっとごめんな」
星菜の脇に体温計を挟んだ
ピピッ
38.7
「お熱高いな〜、きついね」
俺は熱でうるうるの目の星菜の頭を優しく撫でた
「大丈夫…きつくない…」
この流れ星菜も嫌なことされるってわかってるからもう私はやりませんオーラを出してる…苦笑
「そうかな〜?優兄には星菜の体はお薬欲しがってるように見えるけどな〜」
星菜は熱で真っ赤の顔を少し横に振った
「…いらない…星菜の体お薬いらない…」
私呼びから星菜呼びになった。結構体はきついみたいだな
「すぐ終わるよ?」
星菜は逃げられないってこと悟って黙った
そして一言言った
「…せな…トイレ行く」
トイレか〜、今は逃げたいって気持ちでいっぱいなんだろうけど、今トイレも行かせたらあとから行かせなくていいから今行かせるか
「トイレ?歩ける?優兄が連れて行ってあげようか?」
「大丈夫…1人で行ける…」
そして星菜は若干フラフラになりながら立ち上がって和室を出ようとした
さすがに段差は危ないし星菜もフラフラだから近くで支えながら歩いた
トイレはリビングを出てすぐだから距離的には少し遠いかなーって感じだ