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君と優しさはずるい

第6章 病院


処置室に入るとそこには咲月先生がいた。お兄ちゃんの親友の玲くん

なんでいるの…やっぱり無理…帰る…

看護師さんに誘導されてベットに座らせられたが、私はベットから降りて処置室を出ようとした

するとすかさず咲月先生の声がした

「せな、逃げない。頑張るって思ったからここに来たんでしょ」

怖い…やっぱり怖い…この威圧感無理…優兄やだよ…

先生の言う逃げないはここから逃げるなって意味もだけど頑張るって決めた自分の気持ちから逃げるなって意味の方が強い。先生は自分の気持ちから逃げるといつも怒るから


「ヒクッ…グスッ…ヒクッ…泣」

私は先生に対する怖さと頑張るって決めた気持ちと向き合うことの恐怖から涙が出てきた

「先に採血からするから腕出して横になって」

先生は私が泣いていることに何も言わずに採血の準備をした

そしてさっきの看護師さんが私の左腕を抑えて先生は消毒をしてサッと針を刺した

少しチクッとした痛みだけであんまり痛くなかった

咲月先生って採血上手なの初めて知った

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