君と優しさはずるい
第7章 診察
嫌だけど頑張るしかない…、それに先生と約束したから泣き止んで横になる
看護師さんがバスタオルを用意してくれた私は自分から下着とズボンを下げてベットに横になってバスタオルをかけて優兄達を待った
ドキドキする…怖い…嫌だ…やりたくないっていう気持ちにすぐに飲み込まれそう
先生だって私のことを思って厳しくしてることぐらいわかる。
だって先生の言ってることは間違ってないから。それに私がいつだって前を向けるようにしてくれてる。でも厳しすぎるとは思うけど…
遅いな…来るのが遅いとどんどんやりたくないって気持ちが強くなっていく
そんなことを思っていると診察室のドアが開いた
「おまたせ。先生との約束守れて偉いな」
咲月先生はそう言って私の頭を優しく撫でてくれた。厳しいこと言うくせに私を撫でてくれる手はいつも優しい
そして優兄も私の手を優しく握ってくれた
看護師さんに腰と足を抑えられ優兄には手を繋がれ手が出ないようにされた
ゴム手袋をパチンとはめる音が聞こえた
あ…始まる…でも頑張るって決めたから頑張らないと
星菜は目をつぶって体にぎゅっと力を入れた
そんな様子に優兄はニコッと笑って言った
「せな〜?そんなに体に力入れてたら痛いよ〜?笑、一緒に深呼吸しよ?目を開けてリラックスだよ〜」
優兄と一緒に深呼吸をすると段々体の力が抜けてきた
「上手上手!その調子て深呼吸しようね〜」
優兄が私の頭を撫でてくれた
そして私の後ろの方では咲月先生が椅子に座って診察を始めようとしていた