君と優しさはずるい
第2章 日常
そして1階には料理をしているお母さんと、私を待っている和兄の3人だけが残った
「星菜?早くおいで」
嫌だな…行きたくないな。でもここで行かなかったら次は和兄の雷が落ちそうだから行かないと
そして星菜は下を向きながらとぼとぼと歩いて和真の方へと行った
「座って」
和真は星菜を自分の隣に座らせた
「真凰が言ってた通り毎日俺がすることは変わらないんだから早く来ること。わかった?あとで真凰にお礼言わないとダメだよ」
星菜は黙ってコクっと頷いた
「じゃあまず体温から計って」
星菜は和真から渡された体温計を脇に挟んで音が鳴るまで待った
ピピッ
「…36.1だった」
星菜が小さな声で言うと和真はクスッと笑って言った
「さすが双子だな笑、体温まで一緒とは」
ふっと笑う和真とは反対に星菜は次の聴診にドキドキしていた
この聴診でお腹の音が悪かったら嫌なことされる。最近あんまりお腹の調子が良くないし。強めの便秘薬飲んでもあまり効果がなかった。バレないといいけど
「次は少しパジャマと下着浮かせて」
和真は服の隙間から聴診器を入れて音を念入りに聞いた