君と優しさはずるい
第8章 検査入院
とりあえずカメラ入れて中を診てから細胞を直接採取する
星菜は基本病院が嫌いだ。でも今は点滴とか採血では基本泣かない
眠る薬の点滴だけは毎回こうやって全力で嫌がる。だから俺は気になって星菜に直接なんでこの点滴が嫌なのか聞いたことがある
星菜曰く、薬で眠っている間に何されるか分からないし、嫌なことされるからしたくないらしい。この薬を点滴する=嫌なことされるっていうのが星菜の頭の中で出来上がってるらしい
だからこの点滴をする時だけはなるべく俺も優しく接してこの薬に対して恐怖心が増えないように気をつけている
俺は看護師さんからカメラを受け取り、そーっと挿入して異常がないかを診た
直腸付近にポリープがあった。採取して病理検査に回す。
嫌な予感がしていた。星菜の場合再発の可能性が高い。カメラで見る限り、少し血が出ているところもあるし、全体的に腸が腫れている
奥までカメラでしっかりとみてカメラを抜いた。
そして一応粘膜の細胞検査をするため長めの太い綿棒を入れて少し刺して細胞を取った
この検査はとても痛いため星菜が起きている時にしたら星菜が痛みに耐えれず動いてさらに腸を傷つける
予定していた検査は終わった。俺は星菜の点滴を抜いて、下着とズボンを元に戻した
先程まで隣にいた看護師は検体を検査室まで持っていくため部屋を出ていった
そして星菜が薬で眠っている間俺は器具の片付けなどをした。