君と優しさはずるい
第9章 初めての出会い
そしてせなちゃんも目が覚めたみたいだった
「ん…ママ……」
目を擦りながらせなちゃんは起き上がった。まだ隣に座っている俺の存在に気がついていないみたいだ
「星菜おはよ〜、玲くんが来てくれてるわよ〜」
玲くんという言葉を聞いて星菜は目をぱっと開いて隣を見た。するとパァーっと笑顔になった
「あ〜!お兄ちゃんだ!また会えた!せな嬉しい!」
せなちゃんは俺にそのまま抱きついてきた
「せなちゃんおはよ、そんなにいきなり動いたら危ないよ?」
俺はせなちゃんを心配しながら抱きついてきたせなちゃんの頭を撫でた
せなちゃんは幸せそうな顔をしてこっちを見た
「せなねお兄ちゃんの頭なでなで好き〜!お兄ちゃんのおてて暖かくて優しいから好き!」
そしてせなちゃんはまた俺に抱きついた
せなちゃんと俺の様子を優真のお母さんは微笑ましそうに眺めていた
ガチャ
ドアが開く音がした
「優真達が帰ってきたのかしら」
優真のお母さんが玄関へ歩いていくと何人もの足音が聞こえてきた
「「「「ただいま〜」」」」
「あら全員一緒に帰ってきたのね〜笑、おかえり〜玲くんが今お家に来てるから早く着替えて手洗いうがいと消毒したらリビングにいらっしゃい」
そして星菜以外の兄弟は自分の部屋に行って着替えて手洗いうがい消毒をした
星菜の双子の兄は優真に着替えなどを手伝ってもらった