君と優しさはずるい
第9章 初めての出会い
「颯真〜、これお腹すいた時食べてね〜今日は何時に家に帰るのかな?」
優真のお母さんは少し小さめのおにぎりを和真くんと颯真くん、真凰くんの分を用意して渡した
「母さんありがと〜!今日は17:30までだから18時前には家に帰ってくるよ!」
「わかったわ〜!気をつけて行ってらっしゃ〜い」
真凰くんも準備できたのかみんな荷物を持って玄関へと言った
その光景を見ていた星菜ちゃんが少しぐずり始めた
「まって!せなも行く!せなも行きたい!」
そう言って玄関へとせなちゃんは走っていった
すると優真が星菜ちゃんを抱き上げた
「せな〜?走ったら危ないよ〜、せなは優兄と一緒にお留守番してようね〜」
せなちゃんは優真の腕から降りたそうにしていた
「いや!せなも行く!そーまにー!せなも連れてってー!」
「せな〜ごめんね〜?いい子でお留守番できたらお兄ちゃんがお土産買ってきてあげるからな〜」
3人はせなちゃんがこれ以上ぐずる前に家を出た方がいいと思い、すぐに家を出ていった
もちろん家の中ではせなちゃんが大号泣し始めた
「せなもいくの〜グスッまってよぉぉヒクッ…お家嫌だ〜グスッうわぁぁぁんヒクッ…ゆうにのバカ〜グスッえぇぇんヒクッ…大泣」
「ごめんな〜?ほらせな?お兄ちゃん達と一緒にお家で遊ぼ?」
「いやだぁぁヒクッ…お外がいいの〜グスッえぇーーんヒクッ…泣」
優真はせなちゃんをよしよしと泣き止ませようと頑張っていた
星菜ちゃんもお外行きたいよな…病気で制限ばっかりされて…外でたくさん遊ぶべき年齢なのに…
俺は優真とせなちゃんの光景を見ながらなんとも言えない気持ちになっていた