君と優しさはずるい
第9章 初めての出会い
「お兄ちゃ〜ん!せなのお気に入りのタオルちゃんと入れてね〜!」
お兄ちゃんと呼ばれ、俺と優真は同時に振り返った。多分このお兄ちゃんは優真のことかな
「ちゃんと入れたから安心してね〜!せな〜?」
「なに〜?」
「お兄ちゃんって呼ぶとせなにはたくさんお兄ちゃんがいるから誰かわからないんだよね〜?だからお兄ちゃんのこと玲くんって呼んでみて?」
「れいくん?」
せなちゃんは俺の方を見ながら玲くんと言ってこちらへ来た
そしてそのまま抱きつかれた
「せな玲くん好き!」
俺はせなちゃんが可愛すぎて少し笑みがこぼれた。優真もこっちを向いてニコッと笑っていた
「せな〜優兄のことは好きじゃないの〜?」
「ゆうにも好き!でも玲くんも好き!」
俺は抱きついているせなちゃんの頭を優しく撫でた
「せなはメンクイだな〜笑、玲はイケメンだもんな〜笑
せなは玲のどこが好きなのか優兄に教えてくれる〜?」
せなちゃんは俺から抱きつくのをやめて考え始めた
「ん〜玲くんのおててが好き!れいくんの頭なでなでは暖かくて優しいから!」
俺はつい表情筋が緩んでしまった
そしてせなちゃんの目線までしゃがんでニコッと笑ってお礼を言った
「せなちゃんありがと」
「うん!」
そしてせなちゃんは塗り絵やぬいぐるみなど用意して準備が完璧に終わったみたいだった