君と優しさはずるい
第10章 頑張る時間
「ヒクッもしもししないグスッ…チックんいやヒクッ…ケホッ泣」
せなちゃんは優真に抱きついて泣き始めた
「せな〜?少しだけ頑張るよ〜?もしもしとチックん頑張ったらせな何がしたいかな〜?」
お父さんは聴診器を片手で温めて背中から音を聞き始めた
せなちゃんはひくひくと静かに泣いていた。そして優真はせなをお父さんと向き合うように抱き直した
「せなの可愛いお顔やっとみれたな〜、さっきと同じようにスーハーしような〜」
「ヒクッ…ゲホッゴホッゴホッ…グスッ…グスッ…ヒクッ…泣」
お父さんは聴診器で音を聞き終わるとせなちゃんの頭を撫でた
「よし今からちょっとだけ頑張ってこんこんを治そうな」
そして優真のお父さんは薬と必要な道具を取りに行った
「ヒクッいや〜グスッ…せなチックんいやぁ〜グスッ…ゲホッ泣」
せなちゃんは優真に抱きついて涙を流していた。優真は優しく頭を撫でた
「大丈夫大丈夫、泣かないよ〜」
そしてお父さんが戻ってきた