君と優しさはずるい
第12章 優しい先生
少し早めに夕方の回診を初めて一通り担当の患者さんを診終わった。ふと時計を見ると17時をすぎていた
星菜そろそろ麻酔切れて痛みも出てきてるかな…とりあえず様子見に行くか
一応ノックをしたが返事はなく寝てるのかなと思い部屋に入ると
咲月先生は優しくないとボソッと聞こえた
何か紙を見てたから多分優真が俺の事なにか書いたんだろう
まぁ優しくないって思われてても仕方ない。けど言われっぱなしは良くないな…少しだけ意地悪しよう
そして俺が丁寧に診察するって言ったら涙目になって布団に潜った
さすがにちょっと意地悪しすぎたかな…俺は星菜の隣に座って優しく頭を撫でながら誤った
何か俺の言葉が星菜に引っかかったのか目を赤くして布団から出てきて俺にやっぱり優しくないと一言言ってまた布団に潜った
「星菜ごめんね?本当に先生が悪かったから。もう意地悪しないから布団から出てきてくれる?」
俺が優しく言うと星菜は布団から出てきてくれた
星菜は布団から出てくると座って下を向いた。表情から星菜が今考えていることや思っていることが少し読み取れる
星菜は俺が部屋にいるからなにかされるんじゃないかという怖さ、検査はどうだっか、そして入院することの恐怖。
今星菜は1人でたくさんの怖さと戦っている。
俺は星菜の頭を撫でて話し始めた