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レシピェール誕生物語

第13章 レシピェールの館

レ)ようこそ。『レシピェールの館』へ。この館(やかた)の主(あるじ)、レシピェールです♪

さ)さっきは『案内人』って言ってなかった?

レ)ちょっ…そこツッコんだらまた話が進まないから!んんっ、ん!(咳払い)
えー、いろいろありましたが無事に開館を迎えることが出来まして、アタクシとしても嬉しく思います。

さ)よっ!男前!頼れるオカマ!!

レ)ありがとう、さちこ。アタシの館だけど、一人じゃ会話にならないから、一緒に盛り上げていきましょうね。

さ)だったら『さちことレシピェールの館』にしようよ。

レ)なんでいちいち自分の名前入れたがるのよ!自己顕示欲の塊なのっ!なんなのっ?!

さ)…特大ブーメラン刺さってるよ…。

レ)あらやだ!あらあらあらあら……。

さ)なんか、オカマって言うより、大阪のおばちゃんみたい…。

レ)難しいわね。アタシ、もしかしてあんまり喋んないほうがいい?

さ)なんで?

レ)『尾仁牙島』でのアタシの印象を下げてしまわないかしら?

さ)モデルが一緒でも書き手が違えば違って見えるものよ。

レ)つまり?

さ)美術の授業でデッサンするケースを想像して?デッサンのモデルがあって、同じものを見ながら描いても人によって絵の仕上がりは違うでしょ?

レ)違うわね。

さ)『尾仁牙島』のレシピェールと、ここでのアンタの違いは、つまりそういうこと。だから、気にしない!

レ)そっか、そうね。って、『館』よ!『館』!!何しようかしら?

さ)お料理とかの紹介するんじゃなかった?

レ)それだわ!えー、今夜のメニューに悩む子羊ちゃん達の為にアタシが簡単に作れて美味しいレシピをご紹介します!

さ)子羊ちゃんだけにラム肉料理?

レ)違うわよ!そもそもそれじゃ共食いになるじゃないの!!

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