慕情
第22章 手合わせ
【手合わせ】
一方、一人になった神楽は…
「やっと自由に戦えるな…」
神楽は横笛を吹くのを止め
青龍から太い木の枝に、ひらりと舞い降り…
再び、くるりと横笛を回し
口許に当て吹き始めた…
今度は力強く…荒々しく…
四神のうち朱雀、白狐、玄武を手懐け…
朱雀の灼熱の炎で青龍を包み込み
一気に玄武の口から霧氷の結晶で包み
身動きが取れないようにする
白虎の爪で青龍の喉の下にある
一枚の逆鱗を奪い取った…
すると青龍は大人しくなり…頭を垂れ…
神楽は青龍を手懐けた…
青龍の手には宝珠を持っており…
神楽に、それを渡したのだ…
同じく朱雀も灼熱の羽…
玄武の霧氷の甲羅…白虎の牙を手に入れた…