慕情
第25章 夢と真実
「…いやぁ…それが…覚えてなくて…
そこで夢から覚めちゃうんだよなぁ…」
神楽は口角を引きつらせ…
指を髪に埋めて、そう言った…
「…夢…だと…?」
またもや神楽は
老師様の怒りを買ってしまった…
「いや…だから…夢だけど…
四神と戦ったのは事実だよ?コイツらだって
見てるんだし…なぁ…そうだよな…?」
神楽は
泡沫、宵闇、姫利、王華に同意を求めるが…
泡沫は首を横に振り…
宵闇は、そっぽを向いて知らぬ存ぜぬ状態
その代わり姫利と王華は
神楽に気を遣いながら駆け寄ると…
「神楽先輩…僕たちも老師様に
真実を話したのですが…すみません…」
「老師様は信じてはくれず…それ以上、
話すと連帯責任で失格にするぞ…って…
お力になれず…ごめんなさい…」
ふたりは落ち込んでしまった…