慕情
第25章 夢と真実
神楽は近くに居た貴殿様と貴女様に…
「義兄上…姉上…俺…嘘は付いていないよ?
四神と戦って戦利品を受け取って図嚢の中に
入れて…黄金の桃だって食ったんだッ!!」
神楽は顔を歪ませ必死になって
貴殿様と貴女様に訴えた…
「あぁ…神楽は腕白で悪戯好きだが
嘘を付くような子じゃないのは知っている…
私も貴女様も信じているよ…」
貴殿様の落ち着いた声…
「そうよ…神楽…私達は神楽の味方だ…あの
若作り糞ジジイ(老師様)の事は気にするな…
さぁ、もう疲れただろう…
お前達も少し休むと良い…」
貴女様の優しい声に神楽は救われた…
そして、貴殿様と貴女様は
神楽達と好敵手に微笑み声をかけ…
自分達も自室の野営へと入って行った…