慕情
第3章 紫仙の過去
泡沫は、それを聞いて…
「う、うん…分かったよ…
ありがとう…ございます…感謝致します…」
泡沫は神楽だけなら、ありがとう、
と、だけ伝えれば良かったのだが…
貴女様にも、そう言われたら…
敬語を使うしかなかった…
「泡沫よ…
何を、そんなに畏まっているのだ…?
昔みたいに…私とは実の弟ではないが
義姉さん…と呼んでも良いのだぞ?」
「うん、うん…そうだぞ?
俺らは義姉弟当然だからな…」
貴女様と神楽は
心の底から、それを望んでいた…
「そう言って貰えるだけでも嬉しいです…
ですが…内での行動は外に出る、
という言葉を聞いた事があるので…
これだけは譲れませんね…」
泡沫も、
それを望んでおり引き下がらない…