慕情
第27章 神楽と四神獣
神楽は苛ついていた…思わず…
「おいッ!!お前ら…
俺が嘘を付いたみたいじゃないかッ!!
何で出てこなかったんだ?」
神楽は戦利品が返事をする訳が
ないのに八つ当たりしてしまった…
しかし次の瞬間、意外にも…
『ごめんなさい…騒ぎ立てたくなくて…
水晶玉に濃霧を漂わせたんだ…』
四神の癖に弱気な発言…
「はぁ…騒ぎ…って…?どういう事だよ?」
神楽の頭の中は整理がつかずに…
指を髪の毛の中に埋め…そう言った…
『四神は伝説の獣…皆が、それを知ったら
大騒ぎしちゃうでしょう…?』
戦利品から四神獣の声…
それは、とても落ち着いていて…
神楽の心に安らぎを与えた…