慕情
第30章 泡沫の異変
【泡沫の異変】
神楽は二組の情事を聞かされ…
抑えきれなくなってしまったが…
自分の銀の鈴に
ヒビが入る音と共に我に返った…
神楽は気まずそうに…
「ちょいと、お二人さん…?
お疲れのところ悪いけど…良いかな?」
神楽は、そう言いながら
泡沫の野営の中に入って行った…
「うわぁッ…!?
神楽…ッ!?いつの間にッ…?」
泡沫は少し乱れた衣を整え
掛け布団で身体を隠し…
「なんだ…神楽か…
盗み聞きとは…悪趣味だな…」
宵闇は乱れた衣と髪を整え
冷静に言い放った…
宵闇は泡沫の髪も整えてあげ…
「盗み聞きとは聞き捨てならんな…
偶然だよ?俺の銀の鈴にヒビが入ってね」
神楽は平然と答えた…