慕情
第30章 泡沫の異変
「別に着なくても良いよ?どうせ、また
お前の血で汚れちゃうからな…」
神楽は、そう言うと…
泡沫の脛椎のツボを押してあげた…
「くはぁッ!?ゲホッ…ゲホッ…」
神楽は、すぐさま泡沫の頭の向きを
変えて宵闇の漆黒の衣に吐血させた…
「おいッ!!神楽…何をするんだ…!!」
宵闇は神楽を睨み付け怒鳴ったのだが…
「おい、おい…泡沫には優しい癖に俺には
冷たいなぁ…嫉妬しちゃうぞ?それに…
さっき、お前は泡沫に何て言ったか?
俺を少しは頼って欲しい…
って言ってたじゃないか?あれは嘘か?
泡沫の吐血ぐらいじゃ、その漆黒の衣は
目立たないから良いだろう?」
神楽は宵闇を、からかい始めた…