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慕情

第30章 泡沫の異変


「おい、おい…本当に良くなるのか…?」

 宵闇は
苦虫を噛み潰したような顔で神楽に言う…

「お前が泡沫の身体に
負担をかけなければ…多少は良くなるぞ?」

 神楽は意味深に宵闇に、そう言うと…

 宵闇は黙りし…神楽は続けて…

「まず泡沫の嘔吐は宵闇との激しい情事を
交わした為…そして吐血は泡沫が術者に
対して呪詛返しをして血液の流れが悪くなり
俺が応急処置で脛椎のツボを押して瘀血を
吐かせた…銀の鈴が俺に教えてくれた…」

 それを聞いた宵闇は…

「分かったよ…なるべく情事は止めておく」

 宵闇は反省し落ち込んでしまった…

「アハハ…別に愛の情事を交わすな…
とは言ってないだろう?優しく丁寧に…
じっくりと愛撫しながら…」

 神楽は流し目で
宵闇を誘うような声音で、そう言った…

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