慕情
第31章 救護班
【救護班】
神楽は救護班の野営の中に入ると同時に…
近くに居た一人に声をかけた…
「あのさ、さっき…足首を折った
女人の姿をした野郎が運ばれて来ただろう?
そいつは今、何処に居る?」
神楽は声を落として質問すると…
「あっ、神楽先輩だぁ!!
あたしの事を心配して来てくれたんですね」
幽蘭は
嬉しそうに神楽に飛び付こうとするが…
神楽は、ひらりと躱し…
「別に…お前の事は心配してはない…
ただ少し確めたい事があってね…」
神楽は幽蘭に優しく、そう言うと…
「あぁん…神楽先輩…避けないで下さいよ~
確めたい事って何ですかぁ?」
幽蘭は不思議そうに神楽に、そう言った…