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慕情

第33章 異変


 神楽は泡沫の衣を剥ぎ取ると…
全身に縞模様の痣が広がっていた…

 それは少しずつ神楽と宵闇の目の前で
広がり続け…
 泡沫の顔や爪の先まで広がり続けた…

「うわぁ…!!厭だ…!!厭だ…!!
止めろー!!それ以上、広がるなぁ!!
泡沫が…何したって言うんだよ…ッ!!」

 神楽は泡沫を抱きしめ…
喉が潰れるまで泣き叫んだ…

「おい…ッ!!神楽…落ち着け…俺だって…
お前と同じ気持ちだ…」

 宵闇は
泡沫と神楽を優しく抱きしめ泣いていた…

「ああ…そうだな…宵闇も医術に
長けていれば…何とかなっただろうな…」

 神楽は自棄糞になり…宵闇に
言ってはいけない事を言ってしまった…

『落ち着いて…
そんな言い方は…良くないよ…』

 四神獣の哀しそうな声…

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