慕情
第40章 神楽…改め…紫仙
【神楽…改め…紫仙】
『紫仙よ…
聞こえるか?黙って居なくなって…
すまなかった…お前の約束通り…私達の
御子を一番に抱っこさせてやったぞ…?』
貴女様は紫仙の頭の中で声をかけた…
「えっ?ちょ、ちょっと待ってッ!?
姉上は今、何処にいるの?約束って何?」
紫仙は周りを見渡すが…
貴殿様しか居ないことに気付くと…
「アッハッハ…紫仙よ…
貴女様は月詠を命懸けで、
お前の腕の中で産み落とし疲弊している…
【神仏の領域】で療養中だ…」
貴殿様は
嬉しそうに紫仙の腕の中で、すやすや眠る
我が子を愛おしそうに見詰めている…
「あっ、もしかして…俺の春画で…?
それから約束って…?…月詠…?…あ!!」
紫仙は何かを思い出したようだ…