慕情
第4章 御祝いの品
貴女様は泡沫の言った事は気にも止めず…
そして…泡沫も耳を疑い…
『御子の名も考えたって~ッ!?』
二人の声は重なり…それを聞いた神楽は…
「うんッ!!そうだよ?
そんなに知りたいなら教えてあげようか?」
神楽は目を輝かせて得意気に…
「義兄上と姉上の御子の名は…月詠…
良い名だろう?
先を見て知らせる…産まれてくる御子にも
幸せになって欲しいからね…」
神楽は自信たっぷりに、そう答えた…
「いや、いや…知りたい…というより…
まだ早すぎるだろう…」
「そ、そうだよ…」
貴女様と泡沫は、そう言うのだが…
「そんな事はない…あっ、もし、
御子が産まれたら一番に抱っこさせてよ?
なんなら俺が育ててやっても良いぞ?」