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慕情

第41章 記憶…


「アハハ…御冗談を…義兄上?
我が子を抱っこしないとは…それでも月詠の
父親ですか…?それに俺は自害はしない…
四神獣が俺を死なせないから…それに…
生きる希望…?そんなの…どうでも良い…
それよりも俺の傍に居ると…不幸になる…
だから…この子も…」

 柴仙は俯き…自分の腕に包まれて
穏やかに眠っている可愛らしい子の頬に
一粒の涙が零れ落ちた…

「柴仙は本気で
そんなの事を言っているのかい?」

 貴殿様は懐から扇子をパッと開き…
月詠を仰ぎ始めた…

 続けて…貴殿様は…

「赤子は体温が高いと言うではないか?
ほら…月詠を見てみよ…風が心地好いのか…
柴仙の傍に居たいのか…微笑んでいるぞ?」

 貴殿様は
優しく嬉しそうに柴仙に、そう言った…

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