慕情
第42章 協力者
「そうだな…私も色々と忙しない…
貴女様の介抱もあるし…そうだ…
神楽の身分を抹消し…紫仙という名で
これから過ごすようにしてもらわなければ
ならないからね…」
貴殿様は懐から巻き物と筆を取りだし
神楽の情報の記載されている巻き物は
燃やしてしまった…
そして…改めて…貴殿様は…続けて…
「名は紫仙…出身地【仙人の領域】であり
管理者という称号を得る…」
貴殿様は、それだけを記載し…
巻き物を閉じて再び懐に仕舞い込んだ…
「義兄上ッ!?俺の許可なく…
何で俺の巻き物を燃やしたのッ!?」
紫仙は
動揺していた…訳が分からなかった…
「許可は…もう老師様から得ていたんだよ…
大丈夫…気にする事はない…」
貴殿様は
紫仙に優しく諭すようにそう言った…