慕情
第44章 救世主
「う…っ…う…っ…うぎゃー、おぎゃー…」
月詠は、またもや顔を真っ赤にして
涙を流しながら泣きはじめ…
「おい、おい…うるせぇ…泣くなよ…
泣きたいのは、こっちだよ…」
と、紫仙が困っていると…
「紫仙様が【仙人の領域】の管理者を
快く引き受けないから月詠坊っちゃんは
泣いてるのでは…?」
天は紫仙を試す言い方をした…
「おい、おい…月詠坊っちゃん…って…
じゃあ、コイツは人の心が読めるのかよ?」
神楽は不思議そうに言うと…
「君の名前は…月詠坊っちゃん…?
という事は男児なんですねッ♪」
門番小僧は月詠の頭を優しく撫でた…
すると
「あー、うー、あー、うー…」
と、月詠は泣き止み…頬を染めていた…