テキストサイズ

慕情

第44章 救世主


「流石は門番様ですねッ!!月詠坊っちゃん
の言う事が、お分かりになるなんて…」

 天は門番小僧に、
うっとりしながら、そう言うと…

「フンッ!!ガキの言う事は分からんぞ?
あてにするなよ…」

 と、紫仙は、あしらうが…

 天は図嚢から牛の乳が入った陶器の器と
匙を取り出し月詠に飲ませて上げると…

 月詠は小さな、お口を大きく開け
匙に入った牛の乳を探すように飲み干し…

「ごくん…ごくん…んま、んま…げふっ…」

 月詠は陶器の器に入った牛の乳を
勢い良く一気に飲み干すと噯気を出した…

「アッハッハ…流石は門番小僧だな…
ガキはガキに任せるとするかッ!!」

 紫仙は門番小僧を茶化すと…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ