慕情
第47章 月詠の人柄
「紫仙様…流石に膝の上に座るわけには…」
月詠は自分の頬を指で
ポリポリ掻きながら困り果てていた…
「良いから此方に来い…
明日からは俺の膝の上に座れんぞ…」
紫仙は
無理矢理、月詠を自分の膝に座らせた…
「ちょ、ちょっと紫仙様ッ!?」
月詠は戸惑いを隠せず…
「はぁ…また紫仙様は
月詠坊っちゃんを赤子扱いをして…」
天は呆れながら…
「はぁ…見てる此方が恥ずかしい…」
小豆も、
どうしたものか…と溜め息を吐いた…
「良いではないか…成人の儀を済ませたら…
月詠は自分の父上と母上である
貴殿様と貴女様に逢わねばならんからな…」
紫仙は酒も身体に染み込んできたのか…
月詠を膝の上に座らせたまま眠ってしまった