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慕情

第50章 神仏の領域


「ほら…もう良いだろう…通してやるから
さっさと蜂蜜飴を渡さんかいッ!!」

 小さな門番は限界な様子…
月詠は、それ以上は聞かずに蜂蜜飴を渡した

「門番さん…
色々と教えてくれて感謝致します…」

 月詠は微笑みながら深々と挨拶をすると…

「えっ!?あぁ…まぁ…
大した事はしていないが…気を付けてな…」

 何故か小さな門番は照れていた…
それも、そのはず月詠は眉目秀麗なのだ…

「大丈夫ですか?
顔が赤いですが…熱でもあるのでは…」

 月詠は心配そうに顔を覗き込み、
そう言うと…扇子を小さな門番に手渡し…

「暑いなら、これで扇ぐと良いですよ…
少しは涼しいかと…
それでは、お言葉に甘えて失礼します…」

 と、月詠は、その場を立ち去った…

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