慕情
第51章 更なる試練
【更なる試練】
【神仏の領域】は【仙人の領域】とは
異なり長い階段を上らなければならない…
月詠は母親である貴女様に逢う為、
最上階へ向かう、ちょうど中間地点で…
「おい、そこの、お前ッ!!見ない顔だな…」
と、本日、二度目の言葉に思わず…
「これは、これは、
門番さん…御仕事、お疲れ様です…」
月詠は、またも微笑み深々と挨拶をした…
「フンッ!!
何が可笑しいッ!!怪しい奴だな…」
その門番は先程の小さな門番とは違い
これまた青年の小豆に似ていた…
おそらく中級使いであろう…
その容姿は月詠と引けを取らない
「これは失礼しました…
知り合いに似ていたので…気を悪くされた
のであれば御詫びに、これを差し上げます」