慕情
第51章 更なる試練
「その蜂蜜飴をくれたら、
お前の知りたい事を教えてやろう…」
中級使いの門番は
掌を出して蜂蜜飴を要求してきた…
「えっ?では遠慮なく…妖魔の幼子は、
まだ見つかっていないのでしょうか?」
月詠は気になっていた事を聞いてみた…
「ああ…捕まったぞ…先程、
貴女様の所に連れて行かれてたな…
今頃、拷問を受けているんじゃないのか?」
中級使いは蜂蜜飴を、
いつの間にか舐めながら、そう言うと…
「そ、そんな…まだ幼子ですよ?
何か理由があるはずですッ!!」
月詠は居ても足っても居られず…
「そんな事で鼓動を乱すとは鍛練が足らんな」
中級使いは、やれやれ、といった様子…
「私は先を急ぎます…教えて頂き感謝します」
月詠は
深々と挨拶をし、その場を立ち去った…