慕情
第54章 複雑な心境…
「そうか…
分かった…では私と一緒に行こう」
月詠は、そう言うと…続けて…
「母上…この様な形での再会になってしまい
申し訳ありません…
この行為は決して赦されないでしょう」
貴女様に複雑な心境で、そう伝えると…
「構わないさ…
まだ、この件に関しては調査中でな…
私も腑に落ちない所もあるから…」
貴女様は
月詠と幼子を交互に見つめ微笑むと…
「貴女様も…綺麗な、お顔をしているね…」
その、幼子も微笑み、そう言うと…
「アッハハ…ありがとう…
その言葉を聞いて私も救われるよ」
貴女様は心の底から嬉しそうに答えた…
「では、母上…私は、これで失礼します…」
月詠は一礼して踵を返し
幼子を連れて【神仏の領域】を跡にした…