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慕情

第5章 小休止…壱


【小休止…壱】

 神楽は貴殿様である義兄上と何やら
真剣な面持ちで春画帳を見ていた…

「ねぇ、義兄上さん…俺のお薦めの体位は
これが良いと思うんだ…」

 神楽は 鶯・ 立ち花菱・深山・抱き地蔵・
鵯超え・しめ小股・鳴門・窓の月・
碁盤攻め・二つ巴・しがらみ・雁が首・
百閉・時雨茶臼・岩清水…を進めてみた…

「成る程…この春画帳は、とても参考に
なるな…これは神楽が描いたのか…?」

 貴殿様は神楽に聞いた…

「うん…そうだよ…?上手でしょ?そろそろ
義兄上さん…我慢できないんじゃない…?
陽物が、そそり勃っているよ?」

 神楽は親切に教えてあげた…

「そうだなぁ…そろそろ貴女様の処へ
向かうとするか…」

 貴殿様は、そう言うと…足早に貴女様の
待っている寝殿へと向かった…

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