慕情
第7章 道のり…
「大丈夫なワケないだろう…?
彼処の木陰で少し休もう…」
神楽は木陰を見つけると
泡沫を抱き抱えて木の幹で休ませた…
神楽は【神仏の領域】の遣いの者達にも
声掛けをして暫し休憩するように伝えた…
泡沫は神楽から水の入った竹筒を渡され
ゆっくり飲むように言われ…
ゴクッ…ゴクッ…と喉をならし飲み干した
「ほら…やっぱり喉が渇いてたじゃん?」
神楽は笑いながら泡沫に、そう言った…
「だ、だって貴重な水だし…」
泡沫は
申し訳なさそうに、そう言うと…
「そんな事、気にするなよ?【神仏の領域】
にしか手に入らない水や食料は
この図嚢に入れてあるから安心しろよ?」
神楽は泡沫を
安心させるように笑顔で言った…