慕情
第11章 山岳…泡沫
【山岳…泡沫】
一方、泡沫の方は…
周囲と不安定な足元に気を付けながら
先頭を歩いていると…
森の茂みから太陽の光が射し込み…
じわりと汗が頬を伝う…
少しだけ開けた場所まで行くと…
「此処で少し休憩して…暗くなる前に野営を
張ろう…と言いたい所だけど…
人数を確認しようかな…?」
泡沫は振り向き
人数を確認しようとすると…
「泡沫先輩を入れて十名ですッ!!」
と、気品溢れる優雅な立ち振舞いの
後輩が泡沫に言った…
「え…ッ…あぁ…ありがとう…でも、その…
泡沫先輩って言うのは…ちょっと…」
泡沫は自分の頬を人差し指で
ポリポリと掻き照れながら、そう言うと…