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慕情

第3章 紫仙の過去


 姉上は、それを聞いて…

 いつの話をしているのだ…?
はぁ…と…二度目の溜め息を吐いた…

 それを見ていた神楽は…

「姉上…?溜め息ばかり吐いていると折角、
輿入れしたのに幸せが逃げてしまうよ?」

 心配そうに貴女様の顔を覗き込んだ…

「あぁ…分かった、分かった…
もう溜め息は吐かぬから安心せい…」

 それを聞いて安心したのか…

「うんッ!!分かった…それより姉上…
俺達の所に逢いに来たって事は御仕事が
終わったの?だったら、これから…」

 神楽は貴女様である実の姉を
城下町へと連れ出そうとしていた…

 ところが…姉上は…

「その前に…先程の証拠隠滅とは…?」

 どういう意味だ…?と聞いてきた…

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