早乙女くんがヒロイン?~エッチ表現有りバージョン~
第9章 勉強
家に着くと留守番をしていたドーナツが玄関に吠えながらやって来て案の定美羽の方に駆け寄ってくる。
「お邪魔します!ドーナツちゃん、こんにちはぁ」
「クゥーン」
「ほら、ドーナツ。お前はリビング行ってろ、今日は遊べねぇから」
「あっ…そっか……うぅ…5分だけ!5分だけドーナツちゃんと遊びたいなぁ…」
美羽とドーナツはキラキラした目で俺の事を見てくる。
そして結局遊ぶ時間を設けてしまった…
……いや、ドーナツを長時間一匹にさせとくの可哀想だからこれは仕方ねぇし。
リビングで人参の形をしたぬいぐるみを美羽が軽く投げてそれをドーナツが全力で取りに行って美羽に飛びつく流れ。
「ドーナツちゃんいい子ーっ!龍牙君も投げてあげて」
「俺が投げても取りに行かねぇから」
「えー?本当に?」
「本当だって」
人参のぬいぐるみを投げるとドーナツは飛んでいく人参を見てるだけで美羽の膝の上から微動だにしない。
「ドーナツちゃん?人参行ったよ~?」
「行かないだろ?」
「龍牙君ドーナツちゃんにもいつも優しいのにね」
俺が投げた人参に見向きもしないドーナツは美羽に甘え始めてずっとくっ付いている。
早く美羽に触りたい気持ちが強いのかわからねぇけど、多分今初めて嫉妬している…
初めての嫉妬相手が犬とか絶対誰にも言えねぇ。