早乙女くんがヒロイン?~エッチ表現有りバージョン~
第10章 ブーム
小学校への分かれ道で遥斗とありすちゃんと分かれると、龍牙君は私の手を握った。
「…俺達も手繋ぐか」
「うんっ」
さっきの事があったから龍牙君が手を繋いでくれるとすごく嬉しくなる。
嬉しいのとちょっと寂しいのと重なって泣くつもりなんて無かったのに涙が溢れてきてしまった。
「え…!?何で泣いてっ!?何か嫌だったか?」
「ふぅッ…ごめっ…違うの……ふえぇッ…」
「あーっと…うわ…ありすのティッシュしかねぇ…これ俺のじゃねぇぞ?」
龍牙君はハートとお花の柄が入ったピンクの可愛いティッシュで私の涙を拭ってくれてそれが可愛くて涙が少し引っ込んだ。
「ヒクッ…ありがと……ティッシュ可愛い」
「おう…涙引いたか?何かあった?」
「…ん」
歩きながら龍牙君に遥斗の事を話した。
「遥斗がいつまでも小さい子じゃないのはわかってるんだけど…」
「そうか…遥斗も年頃だしな」
「うん…手離されちゃった時寂しくなっちゃって」
「……そういうタイミングはいつか来るのは避けられないと思うけど……俺は美羽の手ずっと握れるから寂しい時は気休めにしかならないと思うけどいつでも握っててやるからさ。寂しい時はいつでも言えよ」
龍牙君はそう言って手を握ってくれる。
「ぅー…ありがと……龍牙君といっぱい手繋ぐ…」
いつも龍牙君の優しさに救われてる気がする。