早乙女くんがヒロイン?~エッチ表現有りバージョン~
第8章 休日デート
「これで撮ってー」
「本当にこれでいいのか……?自分が写りながら押すの難しいな…」
「うんっ」
龍牙君に撮って貰った写真を確認すると、龍牙君は眉間に皺を寄せてカメラの方を睨んでいる。
多分、難しいって言ってたからすごく考えて押してくれたのだと思うと睨んでる龍牙君にキュンとしてしまう。
「宜しければお写真撮りましょうか?」
ふれあいコーナーにいるスタッフのお姉さんが話し掛けてくれる。
「お願いしてもいいですか?」
お姉さんにスマホを渡す。
「お二人もラブラブな感じで撮りましょうね」
「龍牙君、ラブラブでだって」
「……普通で良い」
龍牙君は頬を紅くしていて恥ずかしがってるのがわかりやすいくらいにわかる。
そんな龍牙君の腕にギュッと抱き着いて一緒に撮ってもらった。
「こちらでいかがですか?」
「ありがとうございます!わぁ!良い感じに撮れてる!」
龍牙君もさっきと違って睨んでいなくて、楽しそうな表情をしている。
「……ウソだろ」
「え?」
「……俺、こんなデレデレした顔してんのか!?」
龍牙君がそう言うと撮ってくれたお姉さんはクスッと笑った。
「彼女さん可愛いから自然とお顔緩んじゃうんですね」
「へ…そ、そんなっ」
「……そうっすね……写真、ありがとうございます」
龍牙君に可愛いって思って貰えるのが嬉しくて言葉にならなかった。