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王都崩落

第1章 1

「……こんな所にこんな小さなものを叩き入れて、貴方って趣味が悪いんですね。力が強いのは分かるけれど、こんなペットみたいに扱うのは良くないわ」

「だから君と契約させるんだよ。契約をしてしまえば。奴らは従順な国家の犬だ。力も我々の為にしか使えなくなる。戦争の兵器として死んでもらうにはもってこいの良い人材になってくれる。

ㅤ此奴らが居れば我々は各国から猛者を連れてくる必要も、国民を徴兵する手間もなくなる。此奴らを飼い殺しにしているだけで、戦車台が100は浮く​───」

「……口を謹んで貰えるだろうか。もう充分です。

ㅤカール・クラウド殿」

ㅤ名を呼ばれた悪魔はニンマリと嗤った。
ㅤそう、全ては計画のうちだった。仕組まれた罠だった。

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