
王都崩落
第1章 1
「それで、契約の方法とは───」
「嗚呼、言い忘れていたな。
“性交渉”だよ」
「──────は?」
ㅤ告げるが早いか、カールは檻を細く開け、その中に私を放り込んだ。
ㅤ其の時の力たるや、一瞬にして人の物ではないと思い知らされる程の強いもので、私は直ぐに牢屋の冷たい床に身体をぶつけることとなった。
「嗚呼すまない───力加減が出来なかった。全く
人のふりも疲れるな」
「貴様───」
「嗚呼、因みにだが、其の悪魔は特殊でね。淫魔という個体らしい。わかるだろう。
ㅤ人の夢を貪り狂う性欲の化け物。インキュバスと言ってしまえば早いか。要するに───────。
ㅤ其の檻から生きて出られるかは貴公の運次第となる」
「…待って、辞め……」
「まぁ、精々頑張りたまえ。女がこんな所に来た時点で、場違いだというのに、妙な正義感を持ち、くだらない考えを起こすなど、我々にとっては危険因子でしかない。
ㅤ身の程を弁えろ。生きて帰れば其れなりの地位を与えてやるから今は、精々快楽に悶えるといい」
「嗚呼、言い忘れていたな。
“性交渉”だよ」
「──────は?」
ㅤ告げるが早いか、カールは檻を細く開け、その中に私を放り込んだ。
ㅤ其の時の力たるや、一瞬にして人の物ではないと思い知らされる程の強いもので、私は直ぐに牢屋の冷たい床に身体をぶつけることとなった。
「嗚呼すまない───力加減が出来なかった。全く
人のふりも疲れるな」
「貴様───」
「嗚呼、因みにだが、其の悪魔は特殊でね。淫魔という個体らしい。わかるだろう。
ㅤ人の夢を貪り狂う性欲の化け物。インキュバスと言ってしまえば早いか。要するに───────。
ㅤ其の檻から生きて出られるかは貴公の運次第となる」
「…待って、辞め……」
「まぁ、精々頑張りたまえ。女がこんな所に来た時点で、場違いだというのに、妙な正義感を持ち、くだらない考えを起こすなど、我々にとっては危険因子でしかない。
ㅤ身の程を弁えろ。生きて帰れば其れなりの地位を与えてやるから今は、精々快楽に悶えるといい」
