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キセキ

第6章 Vol.6〜勝利と勇気

そして、僕のファンになり、
 オリンピックで負け、
 世間からも忘れかけられた僕を、
 ずっと、応援し続けてくれていた

少年がコーナーに差し掛かる
 無理な態勢だ、と思ったその時
「あ!」
あしがもつれ、
 少年は転倒してしまった

少年は立ち上がり
 痛む足を手で押さえながら
ゴールを目指す

結果は当然の最下位だった

張り直されたゴールテープを切ると、
 少年は肩を落として6位の旗の後ろに並んだ

『ボクは天宮選手を見て勇気が出たんだ。
 ボクが走って、ボクが一番になったら
 天宮選手にもまた、オリンピックに出てほしいんだ』

徒競走が終わったあと
僕は少年のところに行った
 少年は泣いていた

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