
キセキ
第13章 Vol.13〜天使ですよ
【She is my guardian angel】
大学受験も失敗、親に呆れられ、
なんとか入った滑り止めの大学
4年間で卒業し、やっとのことで掴んだ就職先は
第三志望の中小企業だった
3年前に結婚
子どもが一人
でも、妻は浮気をして、そのまま離婚した
子どもは、妻の養育に入った
それから、何もやる気が起きなくなり、
僕は、会社も辞めてしまった。
ミンミンと煩くセミが鳴く
開けっ放しの窓からは、生暖かな弱い風が入ってくるだけ
汗だくで寝ているアパートの一室
傍らのちゃぶ台の上には、
ついに行くことがなかった同窓会の案内ハガキがあった
『仕事を探しに行かなければならない』
そんな事は分かっている
『何か動き出さなくてはいけない』
そんな事は分かっている
自分の人生は失敗ばかりだった
会社でも大した働きもできなかった
必要ともされなかった
世界は、夏を迎えている
季節は巡る
僕が、どんな風になっても
構わず地球は回っている
気のせいか、ミンミンゼミが静かになってきた
いや、同じか・・・
夕暮れが迫り、宵闇に包まれ
僕はついに空腹に耐えかねて、外に出た
大学受験も失敗、親に呆れられ、
なんとか入った滑り止めの大学
4年間で卒業し、やっとのことで掴んだ就職先は
第三志望の中小企業だった
3年前に結婚
子どもが一人
でも、妻は浮気をして、そのまま離婚した
子どもは、妻の養育に入った
それから、何もやる気が起きなくなり、
僕は、会社も辞めてしまった。
ミンミンと煩くセミが鳴く
開けっ放しの窓からは、生暖かな弱い風が入ってくるだけ
汗だくで寝ているアパートの一室
傍らのちゃぶ台の上には、
ついに行くことがなかった同窓会の案内ハガキがあった
『仕事を探しに行かなければならない』
そんな事は分かっている
『何か動き出さなくてはいけない』
そんな事は分かっている
自分の人生は失敗ばかりだった
会社でも大した働きもできなかった
必要ともされなかった
世界は、夏を迎えている
季節は巡る
僕が、どんな風になっても
構わず地球は回っている
気のせいか、ミンミンゼミが静かになってきた
いや、同じか・・・
夕暮れが迫り、宵闇に包まれ
僕はついに空腹に耐えかねて、外に出た
